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SWAN SONG 感想 :: 2011/12/25(Sun)

18禁のゲームSWAN SONGの感想です。
少し前の作品ですがどうしてもこの日に感想を書きたかった。

ノベルゲームなので小説に近いです。
EDは二種類。



異常な状況下に置かれ続ける人達の群像劇が
昔から好きなので、これは最高でした!

このライターさんを今まで知らなかった事を後悔しました。
人間心理を描くのがとてつもなく上手いです。
これから過去作を集めさせていただきます!!
この方の書いた物語を全部読み終わるまでは死ねない(笑)
完全にファンになりました。


エロもグロも大して無いです(それを期待してこれを買うことは無いと思いますが)
この物語はあくまで人間の怖さ、気持ち悪さ、愛しさです。
久しぶりに全力でのめり込める物語に出会えたと思いました。
笑ったり、吐きそうなくらい気持ち悪くなったり
感動して泣いたり忙しかったです。

すごく幸せな時間でした!ほとんどしんどかったけども!!!
以下はネタバレありの感想になります。


音楽が綺麗なクラシックでとても雰囲気に合っていました。
切なげでかなり良い曲ぞろいです。


絵師の方も個性的で上手い絵を描かれていて良かったです。
細かいところ言ってしまうと「あれ今ってこの服じゃないような??」とか
服の汚れ具合などが少し気になりました。
もっと汚くぼろぼろでもいいかな、とか。
18禁ですし。


演出がかなり冒険してるのを感じました。
地震に合わせた文字揺れは若干読みにくいですが、
作り手の「コレがやりたかったんだーーーー!」という
意思が至るところに感じられて楽しいです。

ピンポーン(拍手喝采)の音は
ほんと・・・よくぞあの選択肢に合わせたな、と。
あんな非道な使い方初めて・・・きゅん。
怒涛の連鎖が素晴らしいです。


キャラクターひとりひとりの作り込みがしっかりあり丁寧です。
キャラというより本当に人間に近い。
けして生きていくのが上手ではない人達。
それでも健気に生きようとする姿が愛しいです。


尼子 司
司はかなり特殊な存在なので、メインに据えたのは驚きです。
徐々に過去が明らかになり、メンタルコントロールが非常に上手すぎる理由や
生に対する執着心などが見えてきて、この人もひとりの人間だったのだなぁと実感。
最初は人形のように見えた彼が実は一番生きたいのだと、最後まで諦めない
不屈の精神の持ち主だったというまさかの展開がよかったです。
教会エンドは直視できないくらい眩しいです。
孤高で清らかすぎて、個人的に見ているのが辛い。


八坂 あろえ
最後まで自閉症のまま、治ることなくただ死んでいくという流れが
現実的で非情です。
最後までこの子の存在が、テーマにおいてどう関わっているのか
分からなかったのです。
この作品のテーマを「人はどうあがいても他者を理解することは出来ない、
しかしそれでも人は他者を愛しく思う」とするのならば・・・。
逆説的にテーマを示しているのかなぁ、うーん。


川瀬 雲雀
最初はあまりに歯に衣着せぬ物言いに「なんだこの娘は!」と思いましたが
中盤から終盤にかけて良い面が出てきてます。
私間違いたくないんだ、と言って学校に引き返そうとした彼女は
精一杯頑張ろうとしていて支えたくなる。
どんな時も弱者の味方でありたいという考え方は立派。


田能村 慎
あまりのポジティブ思考に「こいつ絶対腹黒いだろ後々裏切るのでは」と
下衆の勘繰りしてしまいましたごめんなさい。
血まみれになりつつ雲雀に告白したシーンは本当に格好良い!!
久しぶりにこんな人間としても、男としても格好良いキャラを見ました。
柚香の事も早々に見抜いててどれだけ経験値高いのこの男・・・。
語られてはいませんが親との確執で苦労したのでしょうね。
断片的な情報で勝手に想像すると、家では少し苦しそうで切ない。


鍬形 拓馬
ネガティブ思考、真面目で正義感が人一倍強く理不尽な扱いには
強く憤慨するがそのせいで中盤からうわああああな人。
もう何度「お前は私か!」と突っ込んだか分からない。
行き過ぎた正義感とネガティブ思考はこうなるんだなぁ・・・。
うすうす気付いてはいるが、なるべく想像したくなかった先を
まざまざと見せつけられた気分です。
大好きなキャラに「もう死んでくれよーー!!」と願ったのは
後にも先にも鍬形しかいない。
何が辛いって最後までまともに思考している事が一番辛い。
狂ってくれたらただ憎むだけでいられるっていうのにそれすら許してくれない。
終盤彼は笑ってばかりいますが、ほんとは全然愉しくないですよね。
本来の彼は弱いものに優しくありたい、傷つけられたくないし傷つけたくないという
臆病で優しい人なだけに・・・可哀想でしんどい。
成人式での演説とゲロシーンは鍬形らしくてすごく好きです。
人を見るときに何の色も付けないあろえと、自分で勝手に黒い色を付けて見てしまう鍬形は
実は一番相性が良さそう。
でも本編ではあんな関わり方しか出来てなくて悲しい。


佐々木 柚香
影が薄い普通の人がヒロインだと思っていたら司と対比の存在でした。
実は震災が起こるずっと前から全て諦めてしまっている人。
打算と計算と保身しかなく、静かに絶望し続けている生きる屍。
他者に嫌われないよう嘘を平気でついてしまうのは
日本の女性のいや~なところを抜き取ったかのよう。
自分には何の価値も無いのだから、世界に必要な人に自分の命を
分けられればいいのに、といった考えは強く共感を覚えました。
終盤の共感度は柚香がズバ抜けてありました。
生きたいという強い意思がある人ほど死んでゆき、
最後は生きたいと思っていない柚香がひとり生き残ってしまうのはなんたる皮肉。
でも結局エンドの後は柚香もすぐ死んでしまうだろうな・・・。


向日葵エンドはあっさり上手くいきすぎてるような。
鍬形に全ての罪を背負わせている大勢の人達には激しい反感を感じました。
柚香が犬を助けたのはかなりビックリ。
ただそれだけが教会エンドと大きく異なると思ってます。
このエンドでも柚香と司は理解し合ったりしないです。
清々しいまでに「人は他者を理解することは出来ない」と突きつけてきます。
自分もそうだと思っているし、それでいいのだと思います。
ほんの一部でもその人の事好きな面があればそれでいいんじゃないでしょうか。
でも人間は自分の全てを理解して愛してもらいたい生き物なんですよね難しい!

読んだあとも自分だったらどうするかと考える作品は良作です。
ここまでの作品は滅多に出会えないので、プレイしてる間はしんどいから終わって欲しいけど
楽しいから終わって欲しくない!という贅沢な矛盾。
拙い感想ですがこれでSWAN SONGに興味をもって下さる人が一人でもいたら幸いです。
文章長くてごめんなさい!
愛がこもりすぎてしまいました。
  1. ゲーム
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